検索止まりから「相棒」へ-独学に挫折した私がデジタル担当になるまで
【デリア食品株式会社 山川夕美奈(日曜14時半コース)】
食品メーカーで商品開発として働く私は、会社に生成AIが導入されても「検索代わり」にしか使えず、もどかしさを感じていました。独学では何から学べばいいのか分からず、セキュリティへの不安もあり、業務に活かしきれていませんでした。しかし、受講を通じてAIと人の作業の「棲み分け」や、求める回答を引き出すプロンプト技術を習得したことで、状況は一変しました。時間のかかる資料作成をAIに任せられるようになっただけでなく、今では課内のデジタル活用担当として勉強会を主催するまでに成長しました。AIを恐れず、頼れる「相棒」として迎え入れた、私の実践記録をご紹介します。
環境はあるのに使いこなせない。独学の限界ともどかしさ

会社では生成AIの環境が整い、業務でGeminiが使えるようになっていました。しかし、具体的な活用事例が共有されておらず、私自身も「何から学べばいいのか」という初歩的な段階で立ち止まっていました。とりあえず検索代わりに使ったり、話し相手にしてみたりするものの、期待通りの回答は返ってきません。便利そうな気配は感じつつも、セキュリティへの不安や知識不足が壁となり、業務に活かしきれていませんでした。独学での学びに限界を感じ、AIが持つポテンシャルを引き出せないまま、もどかしい日々を過ごしていました。
「淘汰される」衝撃・AIの長所を活かすプロンプトの工夫
講座で最も衝撃を受けたのは、「AIが仕事を奪うのではなく、AIに精通していない人が、使いこなす人によって淘汰される」という言葉でした。この言葉で、AIを恐れるのではなく、どう共存するかが重要だと気づきました。
講座では、AIが得意な作業と人間が行うべき判断の「棲み分け」を学習。さらに、プロンプト自体をAIに考えてもらう手法や、一気に完成を目指さず「情報整理→構成→作成」と段階を踏むことで回答精度が上がることを学びました。これらは独学では辿り着けなかった視点であり、実践への大きな足がかりとなりました。
商品リスト作成の自動化、勉強会資料の生成
二つの業務改善に取り組みました。一つ目はGeminiのGems機能を使った「商品特徴メーカー」の作成です。商品の特徴を伝えると、取引先向けの商品リストに適したビジネス用語で項目ごとに文章が出力される仕組みを構築。文章表現が統一され、ムラのないリスト作成に繋がりました。
二つ目は、勉強会の資料作成です。NotebookLMに関連情報を読み込ませて情報を整理してスライド構成案を作成。Googleスライドの機能とGeminiを連携させ、視覚的にわかりやすい資料を作成しました。修正しながら段階的に進めることで、実務で使える品質に仕上げることができました。
課内のデジタル担当へーGAS作成の時間短縮と意識の変革

こうした実践を経て、私は課内のデジタル活用担当に任命されました。実際に課内で勉強会を開催したところ、「こんなこともできるのか」「使ってみよう」と周囲の反応も上々で、AIを利用する頻度や関心が明らかに高まりました。
私自身の業務効率も向上しました。特にGASなどのコードを書く際、ネットで調べながら手探りしていた頃に比べ作業時間が減り、エラーに対する心理的な抵抗感も減少しました。時間のかかる書類やコード作成をAIに任せられるようになったことで、より本質的な業務に集中できる体制が整いつつあります。
全体への展開を目指してー誰でもAIと相棒になれる
今後は勉強会を継続し、成功事例を事業部単位へと広げていきたいです。実業務に使える「AI活用ガイド」をまとめたり、ITを学ぶコミュニティを作ることで、誰もがAIを相棒として活用できる環境を整えるのが目標です。かつての私のように悩んでいる方へ伝えたいのは、「AIと相棒になることはできる」ということ。一歩踏み出すことで、業務の景色は確実に変わります。
